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自分の身体を理解することも、運動の楽しさになる。
一人ひとりと長く向き合う、萩原トレーナーの原点。

萩原 泰也
eviGym 東京都心部EASTエリアマネージャー・トレーナー| 萩原 泰也

「トレーナーが楽しんでいないと、お客様とも楽しめないと思うんです」
そう話すのは、eviGymで統括マネージャーを務める萩原泰也トレーナー。幼い頃からスポーツに親しみ、学生時代は部活動に熱中してきました。一方、トレーナーになってからは、自信のなさで言葉が出なくなったり、正しい動きを伝えようとするあまり、お客様の気持ちを置き去りにしてしまったりした経験もあるといいます。
その経験を経て、今、大切にしているのは、楽しい雰囲気の中で、自分の身体を理解する面白さも感じてもらうこと。5年、6年と通い続けるお客様との関係や、学び続ける理由から、萩原トレーナーの指導への思いを伺いました。

普段はふざけていても、部活になると真剣。仲間と取り組む楽しさが原点

――子どもの頃は、どんなスポーツをしていましたか?

萩原:自分では覚えていないんですけど、0歳からプールに通っていたそうです。最初は水に浮かぶようなところから始めて、小学校に入るまでは続けていました。
小学校の6年間はエスパルスでサッカーをして、中学から大学まではバレーボールをやっていました。やるからには目立ちたいのか、一番になりたいのか、キャプテンのような役割もずっとやっていましたね。
ただ、何でも得意だったわけではなくて。野球やテニスのように、小さいボールを扱うものは、どちらかというと苦手だった記憶があります。

――当時の自分を一言で表すと、どんな人でしたか?

萩原:「部活だけ真面目」でしたね。勉強はあまり好きではなかったです。
オンとオフの差がすごく大きくて、普段はふざけているんですけど、部活になるとスイッチが入る。本気でやっていない人がいると、「ちゃんとやろうよ」と思ってしまうタイプでした。自分が好きなことには、かなり熱中していましたね。

――運動をしていて「いいな」と感じたのは、どんなときですか?

萩原:身体を動かすこと自体は、もともと好きでした。中学から特に感じるようになったのは、「仲間がいるっていいな」ということですね。
兄もバレーボールをしていて、僕が始めたのも兄の影響がありました。中学にはサッカー部がなかったこともあって、兄や、その周りの知っている人たちがいるバレー部に入ったんです。そこで、チームとして取り組む良さを感じました。
今のお客様にも、一人でやるより、トレーナーがいることで気持ちが出てくる方はいらっしゃると思います。僕自身、トレーナーが楽しんでいないと、お客様とも楽しめないと思っているので、そこは意識しています。

「この人がいると頑張れる」。高校時代に出会ったトレーナーへの憧れ

――トレーナーという仕事を、最初に意識したきっかけを教えてください。

萩原:高校のバレーボール部に来てくれていた、ミキさんというトレーナーの存在です。監督やコーチとは別に、休日の練習などに来てくださっていました。
知識があることへの「かっこいいな」という憧れもありましたし、それだけではなくて、ミキさんがいると、みんなが「ちょっと頑張れちゃう」と感じるような人だったんです。
身体を見ながら、気持ちも動かしてくれる。そういうところが、いいなと思っていました。

――そこから、すぐにトレーナーを目指したのでしょうか?

萩原:最初は、理学療法士を目指す大学に進みました。国家資格があった方がいいのでは、という現実的な考えもありましたし、けがをしている方などを支えることにも関心があったんです。兄が看護師で、医療の世界の話を聞いていた影響もありました。
でも、大学2年が終わる頃に、もともとの「トレーナーをやりたい」という気持ちが強くなってきて。自分の中では、マイナスをゼロに戻すような仕事への関心から、その先をもっと広げる方に取り組みたい、という気持ちになったんです。
それで3月に、大学から2駅隣にあった専門学校へ飛び込みで行って、「まだ間に合いますか」と聞きました。ぎりぎり間に合うということだったので、入学を決めてから親に伝えました。
入学費用は自分で出しました。学費はもともとの医療系の大学よりも安くなるので、そのことも後から説明しましたね。両親は、基本的に「やりたいことをやりなよ」というタイプでした。

お客様が預けてくださる、1時間への責任

――実際にトレーナーになって、想像と違ったことはありましたか?

萩原:一番は、思っていた以上に責任を感じたことです。
働く前は、お客様のセッションをして、身体を変えていく仕事というイメージが強かったんです。でも実際には、安くないお金を払っていただいて、その1時間を任せてもらっているわけですよね。
「eviGymで運動を続けていくのがいい」と思っていただくには、それに見合うものを提供しなければいけない。働き始めてから、その1時間に対する責任や、会社の中での自分の役割に対する責任を感じるようになりました。

――デビュー当初と比べて、指導はどのように変わりましたか?

萩原:振り返ると、最初は全部が未熟だったと思います。その中でも大きく変わったのは、知識と、その使い方の幅ですね。
初期は、基礎的な知識をもとに対応していました。そこから何千回とセッションを重ねる中で、一人ひとりの身体に対して、どう対応するかという選択肢が増えてきたと思います。
同じように身体を変えたいと思っていても、人によって違うので。その方に対して使える引き出しは、この6年間でかなり増えました。

自信がなくて、言葉が出なかった。だから今も学び続ける

――「今日の指導はうまくいかなかった」と感じた経験はありますか?

萩原:初期の頃、ボディメイクを目的に来られていた女性のお客様とのセッションで、うまく話せなくなったことがあります。
当時の僕は、仕事をバリバリされているような方に、苦手意識を持ってしまっていたんです。お客様から何かを言われたというより、自分の方が構えてしまって、何も言えなくなる。そうすると、空気も気まずくなってしまうんですよね。
終わった後は、とにかく悔しかったです。自分に自信がないと、うまくいかないんだなと感じました。

――その経験から、どんなことを変えましたか?

萩原:人に相談したり、自信につながるように学んだり、接客の経験を重ねたりしました。自信がないときでも、お客様の前では自信を持って振る舞うことを意識してきました。
ただ、自信を持って発言するということは、その言葉に責任が伴います。言い切ってお伝えした以上、間違ったことを伝えないようにしなければいけない。そのためには、学び続けないといけないんです。
6年経った今も、そこは同じです。自信を持ってお客様に伝えようとすることが、自分自身の学びを続ける習慣にもつながっていると思います。

萩原 泰也

正しい動きを伝えるだけでなく、自分の身体を知る楽しさを

――知識や正しさを優先しすぎて、お客様の気持ちを置き去りにしてしまったことはありますか?

萩原:以前はあったと思います。学ぶほど、より良い動きや正しい動きが明確に見えてきて、目の前のお客様の動きとの違いも分かるようになるんです。
でも、その違いをそのまま伝えすぎると、人によってはショックを受けることもあります。細かく伝えてもらう方がいいという方もいらっしゃいますが、皆さんがそうとは限らないですよね。

――今は、どのように伝えることを意識していますか?

萩原:そういう方に対しては、まず楽しい雰囲気で取り組んでいただくことを大切にしています。そのうえで、理解してもらうことも大事にしていますね。
楽しさにも、いろいろな種類があると思うんです。自分の身体を理解することにも、楽しさがある。その面白さに気づいていただければ、細かいことをお伝えするのも、楽しさにつながっていくと思っています。
だから今は、理解する楽しさも伝わるように、段階を踏んでお話しすることを意識しています。
身につけた知識や経験は、振り返ったときに「やってよかった」と思えるものだと思うので。お客様にも、そう思ってもらえるものを増やしたいですね。

5年、6年と続く関係を、チームでも支えていく

――長く担当されているお客様との関係で、印象に残っていることを教えてください。

萩原:デビューして本当に初期の頃に体験に来て、そこから今も続けてくださっている方が何人かいらっしゃいます。長い方だと、5年、6年と毎週お会いしていますね。
それだけ長い間、毎週会う人って、なかなかいないと思うんです。その間には、身体の変化だけではなくて、お互いの人生の中でいろいろな変化があります。そういうことを共有しながら、お互いを知っていける。
その関係性は、今もすごくいいなと思いますし、僕自身がトレーナーを続けられている理由の一つにもなっています。

――eviGymのチーム制になって、良かったと感じることはありますか?

萩原:僕が休みの日や、その時間に担当できないときにも、ほかのトレーナーを紹介して、運動を続けていただけることですね。
長く僕が担当していたお客様にも、少しずつほかのトレーナーが入ってくれています。最初はやりづらさがある場合でも、うちのトレーナーはみんないいやつなので、一度話してセッションを受けていただくと、顔見知りになれるんです。
時間や担当の選択肢が増えて、なるべく運動習慣を途切れさせずに続けていただける。それも、お客様が今も通い続けてくださっている理由の一つだと思います。そこは、チーム制で良かったと感じています。