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バスケ一筋だった生沼さんが、怪我と挫折をきっかけにトレーナーへ。今大切にしているのは「お客様の表情を見ること」

生沼 春翔
トレーナー 生沼 春翔

 

「バスケは今でも続けています。もう、人生で一番長くやっているスポーツですね」

そう話すのは、eviGymのトレーナー・生沼さん。

小学生の頃には柔道を4年間経験し、中学から高校までバスケットボールを現役で続けて現在は、母校に行き選手のサポートをしています。

一方で、実は苦手なスポーツもあります。

水泳はほとんど泳げず、バレーボールでは力加減がうまくできない。

そんな「苦手」も持ち合わせている生沼さんですが、バスケでは一度スタメンになれず、辞めようと思った時期もありました。

さらに高校時代には怪我によって約半年間、競技から離れることに。

その経験が、生沼さんの人生を大きく変えました。

自分がプレーする側から、選手を支える側へ。

そして現在は、トレーナーとしてお客様と向き合っています。

今回は、生沼さんがトレーナーを目指したきっかけから、現場での失敗、そして現在の指導で大切にしていることまで、じっくり聞きました。

柔道4年、バスケは中学から現在まで。実は水泳が大の苦手

――まず、子どもの頃から今まで、どんなスポーツをしてきたんですか?

小学生の頃に柔道を4年間やっていて、中学から今までずっとバスケを続けています。

なので、一番長いのはバスケですね。

――ずっと運動が得意だったんですか?

いや、苦手な種目もめっちゃあります。

特に水泳とバレーボールは苦手です。

――バスケをやっているなら、バレーボールも球技ですけどね(笑)。

そうなんですよ。

でも、なんか違うんですよね。

バレーボールは力加減がうまくできなくて。

サーブとかも難しいですし、ボールが飛んできたら、バスケの癖でつい掴んじゃうんです(笑)。

――水泳は?

全然泳げないです。

一応25メートルは泳げるんですけど、泳ぎ方がほぼ溺れている人みたいな感じです。

「泳いでいる」というより、「溺れながら進んでいる」みたいな(笑)。

一時期は、苦手だからこそ泳げるようになりたいと思ったこともありました。

でも、今は身体が大きくなって、腕が回らなかったり、身体が硬かったりするので、やらなくなりました。

周囲からは「明るい。でも、真面目すぎる」

――当時の自分を一言で表すと、どんな人でした?

「明るい」とは言われていました。

あとは「真面目すぎる」。

この2つは結構言われていましたね。

――どちらかというと?

真面目すぎる、のほうです。

――確かに、今も真面目ですよね。

そうですね。

素直だとは思います。

スタメンになれない。「もう辞めようかな」と思ったことも

――長く続けているバスケですが、途中で辞めようと思ったことはありますか?

めっちゃあります。

中学生の頃、なかなかスタメンになれなかったんです。

それで、ちょっと投げ出しそうになったことはありました。

――そこから、どうやって乗り越えたんですか?

やっぱり、負けず嫌いなところですね。

上手い選手を見たときに、

「やっぱり負けてられないな」

と思って。

そこから火がつきました。

――そこから努力した?

そうですね。

技術面もそうですし、中学生の頃ってテストがあるじゃないですか。

その勉強もせずに、一人で体育館に行って、ずっとバスケに打ち込んでいた時期もありました。

動画を見て、それを真似して。

本当に一日中バスケ、みたいな感じでしたね。

そうやって練習して、最終的にはスタメンになれました。

高校時代の怪我が、トレーナーを目指すきっかけに

――そんな生沼さんが、トレーナーという仕事を意識したのはいつ頃ですか?

高校時代です。

高校1年生のときに、怪我が重なって、合計で半年くらい活動できなかったんです。

その影響もあって、プロを目指す道を閉ざしてしまいました。

そこから、自分がプレーするだけではなく、チームのサポートに回るようになりました。

もちろん自分もプレーするんですけど、それ以上に他の選手の動きを見るようになって。

「この選手はどこが苦手なんだろう」

「どこが弱いんだろう」

と、自分なりに分析するようになったんです。

そこから、

「怪我をしないようにするにはどうしたらいいんだろう」

「さらに強くなるにはどうしたらいいんだろう」

と考えるようになって。

それが、トレーナーという仕事を意識するきっかけになりました。

家族には反対された。それでも「お金以上の価値がある」と思った

――トレーナーを目指すと家族に伝えたとき、反応はどうでした?

結構反対されました。

トレーナー業界は狭き門だとか、給料があまり良くないとか、そういうことを言われて。

「普通の一般企業に行ったほうがいいんじゃないか」

と言われたりもしました。

でも、自分としては、お金以上の価値がある仕事だと思っていたんです。

だから、そこは頑張って伝えました。

――どうやって納得してもらったんですか?

バスケの試合に家族に来てもらって。

「自分は努力するから、自分で決めさせてく」

ということを伝えました。

それで、ちゃんと結果を見せて。

そこから少しずつ、

「それなら行っていいよ」

という感じになりました。

「身体だけではなく、心も元気にできる」トレーナーになりたい

――トレーナーになる前は、どんなトレーナーを思い描いていましたか?

ボディメイクやダイエットをする人が多いのかなと思っていました。

実際に現場に出てみると、姿勢改善や、いわゆる反り腰など、身体の改善を目的に来る方も結構多くて。

そこは少し違いましたね。

ただ、そこまで大きなギャップではなかったです。

必要なことは勉強すればいいので。

特に姿勢改善などには、機能解剖学の知識が必要だと思ったので、そこは重点的に勉強してきました。

一番苦戦したのは、意外にも「コミュニケーション」

――デビュー当初の自分を振り返って、未熟だったと思う部分はありますか?

コミュニケーションですね。

思った以上に、自分はできていなかったなと感じました。

――実際に「トレーナーに向いていないかも」と思ったことも?

ありました。

本当にコミュニケーションが全然できない瞬間があって。

「これ、全然話せないな」

「お客様の顔もめっちゃ暗いな」

となったときに、

「これ、まずいな」

と思いました。

「無理に雑談しなくていい」先輩からのアドバイス

――そこから、どうやって変えていったんですか?

先輩トレーナーの方々から、いろいろアドバイスをいただきました。

特に社長と話す機会があったときに、

「お客様は別に、喋りに来ているわけではなくて、トレーニングをしに来ているんだから、無理に休日の過ごし方みたいな話をしなくてもいい」

と言っていただいて。

「トレーニングに関連した話をしながら、そこから雑談につなげていけばいい」

と教えてもらいました。

それで、自分の中でも考え方が変わりました。

コミュニケーションだけを意識するのではなく、まずトレーニングをしっかりやる。

そのうえで、トレーニングや日常生活に関連する話をする。

今はそういうことを意識しています。

「とにかく話しかければいい」ではなかった

――お客様のためにと思ってやったことが、逆に押しつけになってしまった経験もありますか?

ありました。

あるお客様を担当したときに、

「お客様が興味を持つ話をしよう」

と思って、かなり話しかけたんです。

でも、それがあまり良くなかったみたいで。

その後、ご指摘をいただきました。

そのときは、ちょっと反省しましたね。

――そこから何を変えたんですか?

お客様の表情を見るようになりました。

この人は話したいタイプなのか。

それとも、あまり話したくないタイプなのか。

そこを結構見るようになりました。

例えば、話題を振ったときに眉毛が上がるとか、表情が少し変わるとか。

そういう細かい変化を見るようにしています。

みんながみんな、トレーニング中にたくさん話したいわけではないので。

その人に合わせることを大事にするようになりました。

デビュー直後に担当したお客様。「最初はテンションについていけなかった」

――デビュー直後に担当したお客様で、印象に残っている方はいますか?

はい、いらっしゃいます。

最初は、結構明るい方だったので、

「このテンションについていけないな」

みたいな感じで、置いていかれていました(笑)。

でも、2回目くらいからは少しずつコミュニケーションが取れるようになって。

今は楽しくトレーニングしてもらっています。

――初回のセッションでは何を意識していました?

デビューしたばかりで、重量を上げることとかも、まだよく分かっていなかったので。

まずは怪我を絶対にさせないこと。

そして、お客様自身が不快に思わないようにすること。

失礼なことを絶対に言わないこと。

そこはかなり意識していました。

「ゴルフ経験がない自分には難しい」そんなときは一人で抱えない

――今でも、指導で迷うお客様はいますか?

いますね。

武蔵小杉店で担当したお客様で、ゴルフをされる方がいて。

僕自身、ゴルフをやったことがなかったので、その方の特徴を捉えるのが難しかったんです。

日常生活ではかなり活発に動かれている方だったんですけど、個性も強い方だったので、

「どういうトレーニングを指導したらいいんだろう」

と、かなり悩みました。

――そういうときはどうしたんですか?

一人で解決しようとはしませんでした。

ゴルフをやっている和歌山さんに相談しました。

「ゴルフをやっている方には、どういうトレーニングをしたらいいですか?」

「どういう話題を振ったらいいですか?」

と聞いて。

和歌山さん自身もゴルフをやられているので、いろいろ教えていただきました。

まだその方を再び担当できてはいないんですけど、次に担当する機会があれば、今回聞いたことを活かしたいと思っています。

実は「ほぐし」も得意。肩こりや日常の疲れもお任せください

――最後に、生沼さんの得意なことを教えてください。

トレーニングもそうなんですけど、ほぐしも結構得意です。

肩こりがある方とか、日常生活で疲労が溜まっている方には、ぜひ任せていただければと思います。

あとは、トレーニングもめちゃくちゃ楽しくやりたいタイプです。

「見た目で判断しないでください(笑)」

――これから初めて生沼さんのセッションを受ける方へ、メッセージをお願いします。

僕、プロフィール写真が結構パツパツな状態で写っているので、一見すると怖く見えるかもしれません(笑)。

でも、全然そんなことないです。

トレーニングは、めちゃくちゃ楽しく、無理なくやっていきたいと思っています。

なので、

「見た目で判断しないでください」

というのは伝えたいですね(笑)。

話してみたら、全然怖くないと思います。

身体を動かしたい方はもちろん、肩こりがある方や、日常生活で疲れが溜まっている方にも、ぜひ来ていただきたいです。

一緒に楽しく身体を動かしていきましょう。

挫折した経験があるからこそ、人の気持ちを見られる

生沼さんは、決して「何でもできるスポーツ万能なトレーナー」ではありません。

水泳は苦手。

バレーボールも苦手。

バスケでは、スタメンになれずに辞めようと思った時期もありました。

そして高校時代には怪我を経験し、半年間も競技から離れることになりました。

でも、そこで終わらなかった。

負けず嫌いな性格を原動力に、もう一度バスケと向き合う。

そして、自分自身の経験をきっかけに、今度は「人を支える側」へと進んでいきました。

トレーナーになってからも、最初からすべてがうまくいったわけではありません。

むしろ、本人が「向いていないかもしれない」と感じるほど、コミュニケーションに悩んだ時期もありました。

けれど、そこで一人で抱え込まなかった。

先輩トレーナーからアドバイスをもらい、実践し、また考える。

その中で身につけたのが、

「自分が話したいこと」ではなく、「目の前のお客様がどう感じているかを見る」

という姿勢でした。

今では、お客様の表情の変化まで見る。

話したい人なのか、静かにトレーニングしたい人なのか。

その人に合わせてコミュニケーションを変える。

バスケで培った負けず嫌いな粘り強さと、部活動やトレーナーとしての経験。

そして、失敗から学んできたコミュニケーション力。

それらすべてが、生沼さんのトレーナーとしての現在につながっています。

「身体を変えること」だけではなく、「その人が気持ちよくトレーニングできること」。

生沼さんが目指しているのは、そんな時間を一緒につくっていくトレーナーなのかもしれません。