トレーナー紹介
「頑張らせる」だけが、良い指導じゃない。
新体操で培った強さを、お客様のための優しさへ|梶野トレーナーインタビュー

eviGym岸和田店トレーナー 梶野 ちえり
専門学校でパーソナルトレーナーについて学び、eviGymでトレーナーとして働き始めてから1年4ヶ月。現在はトレーナーとしてだけでなく、新体操のコーチ、そしてピラティスの指導も行っています。
その背景にあるのは、幼稚園から中学卒業まで約9年間続けた新体操の経験。
身体の動かし方や体重管理について深く考えるきっかけになった一方で、厳しい指導環境の中で「負けたくない」という強い精神力も培われました。
そんな梶野さんですが、トレーナーとして働く中では、「良かれと思ってやったことが、お客様の負担になってしまった」という苦い経験も。
その経験を経て、現在の指導スタイルは大きく変わったといいます。
今回は、梶野さんがトレーナーを目指した原点から、失敗や葛藤を乗り越えてたどり着いた現在の指導方針まで、お話を伺いました。
新体操の経験からトレーナーを目指すまで
―子どもの頃は、どのようなタイプでしたか?
梶野: 幼稚園から中学を卒業するまで、約9年間、新体操をやっていました。
マット運動は得意だったんですけど、水泳は苦手でしたね(笑)。
新体操の環境自体がかなり厳しくて、練習も大変でした。その中で自然と「負けたくない」という気持ちが強くなっていったと思います。
周りからも、負けず嫌いな性格だと思われていたんじゃないかなと思います。
新体操では技術だけではなく、体重管理など身体を細かく管理することも求められていました。
当時はそれが当たり前だと思っていましたが、今振り返ると、その経験が「身体をどう動かすのか」「食事や栄養は身体にどう影響するのか」と考えるきっかけになっています。
だから今は、自分が経験してきたことをそのままお客様に当てはめるのではなく、「その人にとって無理のない方法は何か」を考えるようにしています。
―新体操時代の指導者とは、現在も関わりがあるそうですね。
梶野: はい。今でも新体操のコーチとして活動しているので、昔指導していただいていた先生とも一緒に活動しています。
当時はかなり厳しい先生だったので、正直怖かったです(笑)。
でも、今は立場が変わって、一緒に仕事をすることもあります。
昔は「指導される側」だった自分が、今は「指導する側」になったので、当時とは違った視点で先生を見ることができるようになりました。
今では普通にコミュニケーションを取ることができています。
自分自身が指導する立場になったことで、厳しくすることだけが指導ではないということも、少しずつ分かってきたのかもしれません。
―トレーナーを目指したきっかけは何だったのでしょうか?
梶野: 新体操をやっていた頃の体重管理が大きかったと思います。
食事を制限したり、身体を管理したりする中で、「栄養ってどういうものなんだろう」「身体ってどうやって動いているんだろう」と興味を持つようになりました。
そこからスポーツに関わる仕事をしたいと思うようになって、運動専門学校のパーソナルトレーナーコースに進みました。
その後、eviGymに入ることになったのですが、実はご縁があったんです。
新体操でお世話になっていた代表の先生と、岸和田店のオーナーである原田さんが幼馴染で、そのつながりから紹介していただきました。
そういったご縁もあって、岸和田店のオープンと同時にトレーナーとして働き始めました。
自分の経験より、目の前のお客様に合う方法を
―実際にトレーナーとして現場に立って、理想とのギャップはありましたか?
梶野: ありました。
最初は、正しい知識を持って、それをお客様に伝えることがトレーナーの仕事だと思っていました。
特に私は新体操の経験があるので、体重管理や食事についても、自分自身が経験してきたことがあります。
でも、自分が経験した方法が、必ずしもお客様にとって良い方法とは限らない。
例えば、自分自身はかなり厳しい減量を経験してきたので、「食事を摂りながら健康的に痩せる」ということをお客様に伝えるときに、最初は難しさを感じました。
「食べながら痩せる」という考え方を、自分自身がもっと理解しないといけないと感じました。
だから今は、自分の経験や知識を押しつけるのではなく、お客様の生活や考え方を聞いたうえで、その人に合った方法を一緒に探すことを意識しています。
―デビュー直後に印象に残っているお客様はいますか?
梶野: あります。
ピラティスの体験に来られたお客様だったのですが、その方がすごく知識のある方だったんです。
むしろ私が教えていただくような場面もあって(笑)。
最初は「どうしよう」と思いました。
でも、その経験から、お客様によって知識量も経験も全然違うということを実感しました。
トレーナーだからといって、常に自分が一方的に話す必要はないんですよね。
その方がどんなことを知っているのか、何を求めているのかを理解して、そこからコミュニケーションを取る。
だから今は、最初から「自分が教える」というスタンスではなく、「まずお客様を知る」ということを大切にしています。
―これまでに「指導がうまくいかなかった」と感じた経験はありますか?
梶野: あります。
以前、お客様のために、食事内容や筋トレのメニューを紙に書いて渡していたことがありました。
自分としては、「これがあれば家でも取り組めるし、もっと目標達成に近づける」と思っていたんです。
でも、結果的にはそれがプレッシャーになってしまった可能性がありました。
「やらなきゃいけないこと」が増えてしまったんですよね。
私は一生懸命やっているつもりだったけれど、お客様からすると負担になっていたのかもしれない。
そして、その後に退会されてしまった経験があります。
かなり悔しかったです。
―その経験から、何が一番変わりましたか?
梶野: 一番変わったのは、「やることを増やせばいいわけではない」と考えるようになったことです。
トレーナーとしては、知識を伝えたいし、成果を出してほしい。だから、できるだけたくさんのことを伝えたくなります。
でも、お客様にはお客様の生活があります。
仕事があって、家庭があって、趣味があって、その中でトレーニングに来てくださっている。
そこにさらに「これをやってください」「これもやってください」と増やしてしまったら、トレーニングそのものが嫌になってしまう可能性があります。
その経験以降、紙で細かいメニューを渡すことはやめました。
今は、その日のセッションの中で直接レクチャーすることを大切にしています。
お客様の反応を見ながら、その場で伝える内容や量を調整する。
だから今は、「何を教えるか」だけではなく、「どれくらい伝えるのが、そのお客様にとってちょうどいいのか」を意識しています。
相談しながら、一人ひとりのペースに合う指導を
―現在、指導で悩むことはありますか?
梶野: あります。
例えば、体重を増やしながら筋力をつけたいという女性のお客様を担当しています。
自分自身は「増量」という経験があまりないので、食事のタイミングや、夏場の食欲・体調管理など、どうサポートするのが良いのか悩むことがあります。
そういうときは、自分だけで答えを出そうとはしません。
原田さんに相談したり、周りの人の意見を聞いたりしながら考えています。
まずは無理に食事量を増やすことだけを考えるのではなく、運動習慣をつけるところから始めています。
だから今は、「自分が知らないことは、知っている人に聞く」ということも大切な指導の一つだと思っています。
―最後に、お客様にとってeviGymをどんな場所にしたいですか?
梶野: もちろん、身体の目標を達成してもらいたいです。
痩せたい、筋肉をつけたい、身体を動かしやすくしたい。
そういった目標を叶えることは、トレーナーとして大切なことだと思っています。
でも、それだけじゃなくて、eviGymに来た時間そのものが楽しいと思ってもらえる場所にしたいです。
トレーニングを頑張るだけではなくて、普段の生活から少し離れて、心身ともにリラックスできる。
「今日も来てよかった」と思ってもらえるような空間にしたいですね。
新体操を通して、私は「頑張ること」の大切さをたくさん学んできました。
でも、トレーナーになって、お客様と向き合う中で、「頑張らせること」だけがサポートではないということも学びました。
お客様一人ひとりのペースを見ながら、その人に合った方法を一緒に探していく。
それが今の私が大切にしている指導です。
PROFILE
eviGym岸和田店トレーナー: 梶野
幼稚園から中学卒業まで約9年間、新体操に取り組んだ経験を持ち、現在も新体操のコーチとして活動。
新体操で培った身体管理や運動経験を活かしながら、ピラティスの指導にも携わっている。
「身体を変えるだけでなく、心身ともにリラックスできる場所をつくりたい」という思いを持ち、お客様一人ひとりに合わせた無理のない指導を大切にしている。



