消費者庁によるパーソナルジムにおける事故と健康被害調査と各種報道を受けて
eviGymが継続してきた「安全配慮と健康被害防止」のための方針を発表
消費者庁の消費者安全調査委員会は、スポーツジムなどでのパーソナルトレーニングによるケガや健康被害が相次いでいるとして、実態や事故原因について調査を始めると発表しました。報道を受けてパーソナルトレーニングサービスに対して不安を感じられる方も増えていると想定しています。
「パーソナルトレーニングジムのeviGym (エビジム)」を展開するクルル株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:山田一平)は、「すべての人に、”こころと身体を動かす”運動習慣を」をコンセプトにパーソナルトレーニングサービスを展開しています。
eviGymでは、安全に運動を楽しんでいただくため、社内でのルール策定や定期的な研修実施など様々な対策を行ってまいりました。
本報道を受け、安心してパーソナルトレーニングサービスをご利用頂くため、弊社内で策定しております7箇条からなる基本方針を発表します。今後も安心して運動を楽しんでいただけるよう、努めてまいります。
eviGymにおける安全配慮と健康被害防止のための方針
1)健康管理とケガの予防
トレーナーは、お客様の健康管理を担当し、ケガの予防策を講じる責任があります。そのためトレーナーは、問診・視診による体調把握、適切なウォーミングアップとストレッチ、トレーニングの進行監視、ケガのリスク評価と管理、適切な運動プログラムの提供などを実施しています。
□策定の背景
・2015年に英国スポーツ医科学誌での報告によると、スポーツ運動前のウォームアップにより30%以上のケガを予防し、さらに重度のケガについては50%以上抑えることができるとしています。
・また、2015年の米国スポーツ医学誌によると、適切な運動処方により40%以上もケガのリスクを抑えることができるとしています。
2)応急処置と救護措置
トレーナーは、緊急事態やケガが発生した場合に迅速かつ適切な応急処置を提供する能力を持つべきです。また、必要に応じて医療専門家への連絡や適切な紹介を行い、救護措置が必要な場合には適切な対応を行います。そのため、弊社では、応急救護の講習を年に一回以上必ず実施し、全トレーナーが受講することを義務付けています。
□策定の背景/論文エビデンス
・平成29年スポーツ傷害統計データ集によると、スポーツ運動活動中の怪我の件数は143,304件とされ、1日に400件近く発生していることになります。
・マンチェスター大学の統計によると、不慮の事故による全死亡のうち、
59%は公共に応急救護の手当を行える人が存在することで、助けられる可能性があると報告しています。
3)適切な文書化と記録
トレーナーは、お客様の健康状態やトレーニングプログラムに関する情報を正確かつ適切に文書化し、記録する責任があります。これには、健康評価の結果、ケガやトリートメントの履歴、トレーニングの進捗状況などが含まれ、機密性の高いデータとして厳重に保管し、トレーナー間で共有しています。
□策定の背景/論文エビデンス
・身体だけではなく、心や社会背景に寄り添うことで、より最適な運動処方ができるとされることからスポーツ運動指導にもBPSモデルが採用されています。
Biology生物的要素 体調・状況/Psychology心理的要素 家族・心情/Social社会的要素 社会背景・生活
・これを踏まえた上での提案することで、共通の理解基盤を形成し、双方の合意に基づく意思決定を実現し、信頼関係の強化を図っています。
4)日常動作の最適化
トレーナーは、お客様の動きを効率化し、日常生活での不定愁訴や痛みを軽減するために努力します。これには、適切なフィットネスプログラムの設計、トレーニングの計画と管理、栄養指導、回復方法のサポートなどが含まれ、日常生活の中でのケガや病気、不慮の事故を防ぐことに努めています。
□策定の背景/論文エビデンス
・多くの先行研究により、80%以上の人が姿勢不良や骨格の歪みに伴う痛みに陥っているとしています。
・これらの不定愁訴や痛みを軽減するために、トレーニング現場における適切な運動プログラムの提供にとどまらず、積極的に日常生活へのアドバイスを行うことで、心身の健康を目指しています。
5)最新の知識と研究の追求
トレーナーは、常に最新のトレーニング方法、リハビリテーション手法、栄養情報などの知識を追求し、自己を継続的に向上させる努力をすることで、お客様がより安全で効果的に運動へ取り組めるように努めています。そのため、弊社では年間数十回の研修を実施しています。
□策定の背景/論文エビデンス
・健康・医療に関する論文は毎年180万本以上発表されています。
・大切な身体と心に寄り添うために、私たちトレーナーは日進月歩の世界と向き合い、継続して研鑽を積むことを必須と考え、努力しています。
6)お客様教育と啓発
トレーナーは、お客様に対して正しいトレーニングの方法や健康への意識を教えることで、お客様自身の健康と安全を管理できるように促しています。
□策定の背景/論文エビデンス
・米国CDC(疾病予防管理センター)は、ケガ予防における大きな柱の一つとして、正しいケガの予防知識を国民に広く伝えていくことであると提唱しています。
・私たちトレーナーは、多くの方々が健康知識を養い、運動を含む良い習慣を実践するための知識を広く伝える伝道師としての役割を担っています。
7)環境の安全確保
トレーナーは、トレーニング施設や使用する器具の安全を確保し、適切に管理する義務があります。そのため、毎朝の清掃時に床面や器具のチェックを実施し、破損、緩みなどがないことを確認しています。
□策定の背景/論文エビデンス
・スポーツ運動中のケガが発生しやすい環境には、でこぼこした表面、滑りやすい状態、安全でない機器などが含まれます。
・こうしたケガの因子を見過ごさず、体調、心、社会生活、運動環境がより快適であるように努めることは、トレーナーの責務です。
eviGymトレーナーは、お客様の安全と福祉を最優先に考える責任があり、そのための専門的で高い知識と技術を有し、さらに研鑽し高めることに努めています。
eviGym技術監修責任者
クルル株式会社 取締役CTO(Chief Technical Officer)/ 小山 啓太
NATA-ATC(米国における准医療従事者認定国家資格)取得*
エンポリア州立大学大学院スポーツ医科学 修了
セントラルミシガン大学大学院運動科学 修了
メジャーリーグ球団選任トレーナー 、オリンピックトレーニングセンタートレーナー等を歴任ケンブリッジ大学世界教育会議にて最優秀研究賞受賞等 論文多数
群馬大学 教育学部 准教授 現任
*NATA-ATCとは、全米アスレティックトレーナーズ協会(National Athletic Trainers’ Association, NATA)は公認アスレティックトレーナーおよびアスレティックトレーニングの職業をサポートする人々のための職能団体です。
https://www.jato-trainer.org/about-jato/about-nata-atc/
■本件に関するお問い合わせ先
クルル株式会社
〒106-0044 東京都港区東麻布3−2−1 狸穴アークビル2F
担当:石渡 隆朗(経営企画室室長)
mail:ishiwata@qururu.jp